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九重町町制施行60周年記念事業「観八翁物語 笑門」

観てきました。

行く道すがら、夜中に凍結防止剤を撒いてくれた人たちのおかげで、こんなにいい天気の中、雪景色を見ながら悠々と高速道路を走れるのだ。助かるなあ~と思いながら運転してた。便利で平和な日本だなあと。

その便利も平和も先人いてこそ。そういう偉人の話です。
原田さんもパンフに書いているけど、こういうのって足跡紹介やヨイショ作は簡単に作れるけど、芝居として楽しめるものにするのは大変だろうなと思って、いじわるだけど、そこんとこどうしたんだろうって楽しみにしてました。



偉業の数々のベースに、何とも楽天家(これ、明治大正を生きた人の素敵な特徴でもある)な一代目の心映えがあるという視点での展開に納得。
押しつけがましくなく、自然に沁みてきました。


ただ、一代目と二代目が魅力的すぎて、一幕のラストは二代目にもっていかれたな~と。二代目の葛藤のほうが伝わってきて。水路が開通したときの喜びがね。
二幕目からは観八さんの芝居がやや巻きが入って落ち着いていてよかった。(一幕目は、この調子で最後までいかれたら飽きるなあ~と思った。)


洞窟に引きこもったあとの歓喜の笑顔がすごかったわ。ぐっさん。顔が迫ってきたよ。


観八さんに関してはとにかく、最後の最後にやっと気持ちがぐぐーっときて、ああ、主役に対してやっと気持ちが盛り上がったわーという感じだった。でもそれで正しいんだろうな。
村人に感謝されようが、電力会社の人に褒められようが、それはそれ。お気持ちありがとう。でも、好きでやっているんですよ、という感じが終始あった。
なので、一代目と二代目への手紙のシーンでやっと三代目の葛藤とその成就を感じて、人間としてぐぐーっときたんだと思う。


やるほうは、難しい芝居だわ。
原田さんドSね。


役者たちがとーても稽古したんだろうな!というのが場面場面の止まり姿の美しさから分かった。姿勢がいいとかいうんじゃなく。
あと、ブル転のときの影もきれいだった。
すんごい勿体なかったのは吾一!正面の見栄と体を開いて共演者へ向かって台詞を話すときの2パターンしか主な立ち姿がないから出番が長いと「なんで君だけ延々とリピート芝居をしているのだ」状態でした(笑)


カーテンコールのとき「さーみなさんもご存じ」と言われた歌、歌えた。。。何も迷わず。校歌も覚えてないのに八鹿の歌は覚えているという。
怖いなーこの刷り込み。天気予報が始まる気がするもんなー!


会場を出たら電車が走っていた。
ゴトンゴトンという音が、心を揺らしていったよ。




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