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山の巨人たち

未完にして最高傑作だそうです。
「ファンタジーあふれる舞台」ではありました。
http://www.cubeinc.co.jp/stage/info/yama.html

あたしが作家とかなにかしらの芸術家とかだったら
終わってないものを
仕上がってないものを
「最高傑作」なんて言われたら、恥だと思う。
いたたまれないだろう。

それはさておき。

なんかスゲー太鼓橋な舞台で、視覚でまず度肝抜かれました。
そして、ものすごいセリフの洪水。
そのわりに説明は薄い。
なんとなく、こうなのだろうな、と、想像しながら観ていく。
段々と事情が分ってくる。

ああ、やはりそうなのか。と、思う。

んで、あのセリフの量に棒立ちにならない役者のすごさ。
なんというか、抑揚や、ちょっとした手の動き、身のこなし。
そういうものが、セリフの面倒さを補うに余りある。
これぞまさに「舞台効果」というべき音。
演者の誰にもまともに当てない照明。
ぼんやりとした夢をみているような、遠くの景色を眺めているような光景。

こないだ観た熱海のラストは、棒立ちで叫ぶ、力技の迫力だった。
今回のこれは、流れるような動きの中に見える内面の絞り出るような激しさ。

好き嫌いで良い悪いではないのでしょう。

↓こっちから稽古場の動画が見られます。
http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/20000062_play.html



ここからネタバレ

っていうか、あんな終わり方はいいの!?

「未完」なわけだから、終わってないんですよ。
しかも、けっこう、いいトコで。
で、何がどうなったかというと・・・・・・

「生前、彼は息子に構想をこう語っていた」
という、息子が聞いたあらすじを延々とテロップで説明されるんですよ!
舞台上では、具体的なセリフはほとんど無く、イメージシーンのような事が繰り広げられ、ええ?ええ?って思ってるうちに終わった。

あらすじを知らず、いや、テロップ部分を知らずにイキナリ舞台でこれを観ていたら
あたしはどう思っただろう。

「こんなの、アリか!?」

そんなトコだろうな。
テロップ見てもそう思ったんだから。

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